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※ 「今月の衛星画像」 2019年のテーマは Google Earth Engine で変化を追う です ※
Vol.21−11 2019年11月号
「サウジアラビア センターピポッド農場」
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「今月の衛星画像」で使用したデータの中には、「研究利用目的配布」で購入したデータが含まれています。
ADEOS衛星の場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。MOS,MOS-1bの場合、データ所有および提供は宇宙開発事業団です。
LANDSATの場合、データ所有は米国政府、提供はSpace Imaging(R)/宇宙開発事業団です。またLANDAT8画像については産総研のサイトも利用しています。
SPOTの場合、COPYRIGHT CNES、提供はSPOT(R)/宇宙開発事業団 です。
また、メリーランド大学やUSGSのアーカイブデータを使用することもあります。
2019年はGoogle EarthEngineを使用します
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2019年のテーマは、「Google Earth Engineで変化を追う」です。
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赤丸は画像の位置を示す |
授業で、アメリカ西海岸のサクラメントバレーを飛んだ飛行機から撮った写真を、「ここのセンターピポッド農場は少し貧弱だよね」と話しながら、サウジアラビアのセンターピポッドを思い出した。飛行機でサウジの上を通ると、随所でセンターピポッド農場を見ることができる。規模の大きさに驚くと同時に、いつかは地下水を使い尽くすぞとも思う。とうぜん使っている方でもこの心配はしているようで、2010年代にセンターピボット農法を廃止すると宣言していたと思う。ただ、やめるのは簡単ではないだろう。使い切ってことの重大際に改めて気づくことになるのではないだろうか。
センターピポッド農法は、乾燥地域で大規模に作物を栽培できるように、井戸から地下水をくみ上げ肥料を混ぜて自走式の散水管に圧送し井戸を中心にぐるぐる回す。散水した範囲は円形となる。農場の平均は半径400mから1kmにもおよぶという。
サウジアラビアは大部分が砂漠である。センターピポッド農場は、高地の縁辺部やワジに沿って分布する。そういう場所に地下水があるということだ。画像1は地下の水脈を中耳に負っているように見えるし、画像2は幅の広い谷状の盆地に位置するようである。サウジアラビアはかつて小麦の輸出国だったというのは有名な話である。農業用水は、海水から脱塩化した淡水と地下水を利用しているという(サウジアラビア王国の産業基盤 - 中東協力センター 平成28年)。サウジアラビアの農作物群の生産量の推移というスライド(野村総研 2018年 )によれば、政府が大量の水を使用する農業生産を抑制したため農業生産はしだいに低下しているという。 |
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画像1 サウジアラビア東部、ハラド付近 |
画像2 サウジアラビア南部、ワディ・アドダワシル付近 |
それぞれの画像をクリックして経時変化をご覧ください。動画が開きます。 上記画像はグーグルアース、動画はグーグルアースエンジンから作成したものです。 |